歯科治療について

こんにちは。

今日は歯科治療についてちょっと真面目に書きます。 

私は歯科医師になって20年以上経ちました。

(正確には22年目)

卒業後、すぐに臨床家になったので

もう20年以上 臨床経験があり、そしていまだに現役です。

20年以上 、歯科治療に携わり、

いまだに歯科治療は難しいなと感じます。

簡単だったなと思ったことは1度もありません。

私もふとした時に考えるのですが、

「なぜ、歯科治療は難しく、簡単に感じないのかな?」と。

お医者さんもそうだと思いますが、

歯科医師の先生方も結構休日を利用して講習会に行ったり、

本を読んだりして勉強しているんですよ。今ではオンラインですかね

(決して遊びまくっているわけではない😅)

それほど努力しても簡単に感じないのは何故か?

歯科治療の本質に関わることですが、

歯科治療の場合、歯を治すのではなく、

延命させることだからです。

治療して治った気になっていても、

それは治っていることにならないからです。

何を言ってるか わからないかもしれません。

簡単な例を一つ。

虫歯になって、そこを治すとして

削って詰め物をしたら、「はい治療終了」

となるのが一般的ですよね。

ただし、元の自分の歯には戻らないんですね。

(詰め物はあくまで歯質の代用だから)

何を言いたいのかというと、歯科治療をするということは、

もう元の歯には戻せないということです。

ただし、虫歯を削らなかったら、

もっとひどい状態になるので、それを食い止めるために

必要でやっていることなので、それはそれで正しいんですけどね。

歯科治療の本質

それは歯を延命させることなのです。

(歯科医師自身は治療している時はそんなこと思っていなくて

全力で治すこと考えているんですけどね)

ですから、歯科治療を受けても、また虫歯になりやすかったりするのは

仕方ないことなのかな?と。

(あくまで歯質の代用なので、どうしても詰め物と

の隙間ができてしまい、2次虫歯になってしまう)

もちろん自費治療の方が精度の高い治療を受けられるので、

延命できる確率が上がりますが。

その歯科治療の本質から考えると、延命になってしまうから、

難しいと感じてしまうのでしょうね。

患者さんは治療を受けて治ったと感じる。

でも現実は違くて、治ったと思っても何年後かには再発してくる。

そのギャップを埋めるのが大変だといつも感じてしまいます。