根管治療 マイクロスコープ

今回は20代女性。 

紹介患者さんです。

「咬むと痛い」ということで他院へ行きましたが‥

お口の中を拝見し、レントゲンを撮影。

口腔内を見た状態 キレイにレジンが詰められていますね

 5のコピー4

レントゲン。

赤丸の部分が根尖部分の透過像。黒くなっていると思います。

菌に感染して、骨が溶けている画像になります。

33のコピー

聞くと、10数年前に治療したとのこと。

 

5番と同じく根尖までキレイに根充材は入っていますが‥

 

おそらく同じような時期に治療されたのかな?と思います。

 

通常、根管治療した歯はクラウンにするのが通法ですが。

まだ年齢的に若いし、歯質が残っていたからでしょうね。グッジョブです。

 

私も根管治療を終えた後、クラウン(全周歯を削って被せる)にしたくないので、上から削ることに。
 

(出来るだけ歯を削りたくないので、歯質を保存したい場合こういう風に治療することもあります)

 

上から削っているところ   なかなか根管口が見つからないので、レントゲンで位置を確認。

 72

もうちょいだ。

方向は間違えていないので、追随。

ガッタパーチャ(前医が入れた根の中に入っているお薬)が見えてきました。

(まだ先の難関はあるが、ここまでくるとちょっとホッとします)

 8

GP(ガッタパーチャ)をほぼ外し、根管の中をケミカルで洗浄していきます。
 

が、思ったより綺麗。でもなぜ根尖部に感染による透過像があるのか(レントゲンの黒いやつね)
 

もしや‥もう一つ根管があるのかも?!
 
 

と思い、狭い歯の中を拡大していくと‥
 

やはりありました。もう一つの根管。

 

1根じゃなく2根管だったのね。

 

これで透過像の謎が解けました。


赤丸が2根管目。

6

よ~く洗浄して根充。
 

治療する時は全てマイクロスコープを使用しています。

その方が今回のように根管が隠れているのも見つけやすいですし、

虫歯の取り残しもなくなりますし、精度の高い治療が行えます。

 

こちらは根充後のレントゲン。

 1

次回は築造、レジンでおしまいです。(その後は経過観察ですね)
 

心なしか初診時の写真の時より、透過像が小さくなっているような気がします。

 

痛み、なくなるといいですね。